無駄無駄無駄無駄無駄ァ! - The Lean StartUpから学ぶ無駄の無い起業プロセス -
Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)
- 作者: アッシュ・マウリャ,渡辺千賀,エリック・リース,角征典
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2012/12/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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The Lean StartUp
すみません、タイトルは釣りです。正月で時間があったのでThe Lean StarUpを読みました。StartUpにおける構築-計測-学習のプロセスを短く回す事に寄って時間の無駄を無くす事を目的とした本です。量は360ページありますが分かりやすい話なので、1日あればスラスラ読む事が出来ると思います。私個人が凄く忘れやすい人間であり、本を毎回捲るのが面倒であるため要点を箇条書きでまとめておきます。
リーンスタートアップまとめ - NAVER まとめ
はじめに
- スタートアップのほとんどが失敗する。
- 正しいやり方で進めるからこそ成功する。
- IMVU開発ではユーザの意見を取り入れなかった。
- 顧客から望みを聞くわけではなく、顧客の望みを中心とする意思決定を科学的に行う。
- リーンスタートアップの5原則
- アントレプレナーはあらゆるところにいる
- 企業とはマネジメント
- 検証による学び
- 構築-計測-学習
- 革新会計
スタート
- とにかくやってみようという方針では混乱を招くことが多い。
- リーンスタートアップでは検証による学びを単位として進歩を計測する。
- スタートアップの目標はできるかぎり早く、作るべきモノ(顧客が欲しがりお金を払ってくれるモノ)を突き止めること。
- スタートアップに目的が存在する。
- 目的地 = vision
- visionを実現するためのstrategyを採用する
- strategyから生み出される成果物がproduct
- visionはめったに変えないが、strategyとproductはチューニングを行う。
- スタートアップとはとてつもなく不確実な状態で新しい製品やサービスを作り出さなければならない人的組織である。
- 大企業は製品を少しずつ改良し顧客を満足させる持続的イノベーションを得意とし、画期的な新製品を出す破壊的なイノベーションは不得意な場合がある。
- 企業の経営陣が従業員がイノベーションを進めることができるような環境を作らなければならない。
学び
- 検証による学びは進捗を的確に図るための方法。
- 無駄を発見し、それを体系的に無くしていく方法を学べばトヨタのようにリーンな企業となり、業界をリードする立場に立てる。
- リーンにおける価値とは顧客にとってのメリットを指し、それ以外は全て無駄だと考える。
- スタートアップの場合は顧客が誰か、顧客の価値が何かを見出すことができない。
- 顧客はこう望んでいるはずと自分の考えを正当化することは簡単。
- 実験から新しいことに気づきそれを元に当たらし実験をまた考える。
- 実験は最初の製品である。
舵取り
- 構築-計測-学習のトータルサイクルを最小にすることが重要。
- 実用最小限の製品を作り、革新会計による計測を行う。
- トータルサイクルを終えたときに方向転換するか、当初戦略を維持するかの問いに直面し、仮説に一つでも誤りがある場合は新しい戦略的仮説に方向転換する必要がある。
- 類例と反例から答えが得られていない問いが明らかになる。
- 成功と失敗を分ける鍵は計画のうまく行っている部分と道を誤っている部分を見つける先見性と能力、ツールをアントレプレナーが持っていて、戦略を状況に順応させられるか。
- 持続的イノベーションの場合、現地・現物主義で顧客のニーズを確認できるがスタートアップの場合はどの仮説から検証すべきかぐらいしか分からない。
- 実用最小限の製品は事業仮説を検証するためのもの。
- 誰が顧客なのかが分からなければ、何が品質なのかも分からない。
- 顧客が気にするのは自分にとって良いか悪いか。
- 実用最小限の商品を作るときは求める学びに貢献しない機能やプロセス、労力は全て削除すること。
- スタートアップは競合他社に直面するので、勝つためには他よりも速いスピードで学ぶしか道は無い。
- スタートアップがやらなければならないこと
- 現状を的確に計測し評価で明らかになった厳しい現実を直視する
- 理想に現実の数字を近づける方法が学べる実権を考案する
- 革新会計は以下の3段階
- 実用最小限の製品を作成
- ベースライン状態から理想状態へのエンジンチューニング
- 方向転換するか辛抱するか
- 独立した顧客グループの数値を比較するコホート分析の導入。
- 異なるバージョンの製品を同時に顧客に試してもらうスプリットテストの導入。
- 虚栄の評価基準は捨てて行動につながる評価基準を採用する。
- 虚栄の評価基準は人の弱さにつけ込む。数値が上がると行動が改善をもたらしたと考え、数値が下がると自分以外の誰かのせいにしたがる。
- ヴォディズンは実用最小限の製品作成のスピードアップを図り、方向転換時にはレガシーな商品を捨てた。
- スタートアップに残された時間は資金から資本年少率を出すことではなく、ピボットを後何回できるかで測る。
- ピボットには勇気が必要。ピボットに遅れてしまうのは以下の3つの理由
- 虚栄の評価基準から偽の認識を導き出してしまう
- 仮説が曖昧だと完全な失敗が無くなり、完全な失敗が無いから根本的な見直しが無い
- 失敗を認めると士気が下がる
- アントレプレナーは失敗する気概を持たないといけない。
- スタートアップの場合は定期的に会議を開いて方向転換か辛抱かを検討すべき。
- ピボットとは作ったものや学んだものを再利用してもっとも優れた方向を見つけること。
- アーリーアダプタとメインストリームで求めるものが異なる。
- ズームイン型ピボット
- 一機能と考えていたものがメインになる。
- ズームアウト型ピボット
- ズームインの逆で製品全体を一機能と考える。
- 顧客セグメント型ピボット
- 顧客層を変更する
- 顧客ニーズ型ピボット
- 顧客と自分たちが問題解決したいことを別に発見し、方向転換する
- プラットフォーム型ピボット
- アプリケーション-プラットフォーム間の方向転換
- 事業構造型ピボット
- 企業自体が高利益率・少量の複合システムか低利益率・大量の大量操業に分けられ、これらの事業構造を切り替えること
- 価値補足方ピボット
- 企業が生み出す価値を貨幣化や収益モデルとして捕らえる
- 成長エンジン型ピボット
- スピードアップや利益向上を実現するため
- チャネル型ピボット
- ソリューションを他のチャネルで提供する
- 技術型ピボット
- 同じソリューションを他の技術で実現する
スピードアップ
- 一つ一つのプロセスに要する時間が全く同じ場合でもバッチサイズが小さいほうが効率的になる。
- バッチサイズを小さくすれば構築-計画-学習のフィードバックループを競合他社より短いサイクルで回せる。
- プッシュ方式をプル方式にする効果とバッチサイズを縮小する効果を持つ。
- 構築-計測-学習のトータルサイクルを計画するときは逆順で考える。
- トヨタのすごいところは史上最高レベルの学ぶ組織を作り上げた点。
- 持続的な成長とは過去の顧客行動が新しい顧客を呼び込むこと。
- 過去の顧客が新しい顧客を呼び込む形式は以下の4つ
- 口コミ
- 利用効果
- 有料広告
- リピート購入・利用
- 成長エンジンには3つ存在する。
- 粘着型成長エンジン
- 新規顧客の契約速度が解約速度を上まれば成長する
- ウィルス型成長エンジン
- 顧客一人が何人の顧客を連れてくるかが係数となる
- 支出型成長エンジン
- 顧客の獲得に再投資できる金額の売り上げに占める割合が一致している場合は成長速度は同じ。
- 成長速度を上げたければ顧客あたりの売り上げを増やすか顧客の獲得コストを下げる。
- 3種類の全ての成長エンジンを並行してモデル化するのはややこしい作業。
- 時間のために品質を犠牲にしてはならない。
- 問題に対して「なぜ?」という疑問を5回ブレークダウンして真因を見つけて正すことができる。
- 5回のなぜを繰り返して5回の誰になって悪者を探してしまうのは良くない。
- 人間ではなくプロセスに問題があったことを見つける。
- 5回のなぜの学び促進には分野ごとに責任者を置くと良い。
- スタートアップは守備範囲において自由に開発、マーケティングする権限が無くてはならない。
- チームは全部門をカバーするメンバで構成する。
- チームは小さくなくてはならない。
- 成果にはアントレプレナーの利害がかかっていなければならない。
- 組織メンバが自己防衛に走る環境ではイノベーションは生まれない。
- イノベーションが自由に行えるsandboxを用意する。
- 新しい製品を開発した創造性のあるマネージャーが部門や資源の管理を行うケースが多く、新しいイノベーションが生み出しづらい。
- 社員一人一人の得意分野を理解して、製品の段階にあわせて担当者をバトンタッチする。
- イノベーションサンドボックスはチームと親組織を守るための仕組み。
- 人間の時間を乱用するのは創造性と可能性の過失無駄罪。
- 定量的な目標を設定することではなく、目標を達成するための方法を整えること。